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05

廃れゆく部屋

皆さん、廃でお会いしましょう


In 05 2014

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Category: 廃れゆく施設   Tags: ---

分限者医院





「分限者(ぶげんしゃ)」という言葉がある。

一般的に金持ち、財産を持つ人のことをそう呼ぶのだけどここ中国地方では年配者が時々使っているのを耳にする。

例えば廃れているけど立派なお屋敷を見つけて、近くにいたおばあちゃんにその屋敷について尋ねると、

「あの屋敷の持ち主はなぁ、昔は相当な分限者じゃったんよ~」などと言うのをよく聞く。


生憎の雨の中、広島に向かっていた僕は少し気になる廃屋敷を見つけた。

大き目の敷地の中で、草が蔵の壁を這うように伸びていた。

ある程度の人口をもつ地域にあって大き目の敷地に大き目の屋敷。

光をよく取り込む必要があるためか、格子のガラス窓が多く使われている外観。

たったこれだけのことなんだけど、期待感もあって僕は廃医院だと信じて近づいた。




bugennsha1.jpg


車道からの外観のアップは避けさせていただいて、反対側の正面に回って一枚撮る。

大正~昭和初期くらいの建物だろうか(わからんけど)。

この物件は何故かすべての戸が開け放たれていた。

何度か荒らされた形跡があったので恐らくそれだろう。




bugennsha2.jpg


やっぱり医院だった。

この雨の中、目的地への道中で「あやしい」とあたりをつけて近づいた物件はかなりの数にのぼったけど、それがことごとくハズレだった。

正直な話、運や技術など僕には全然無い。

ただ、下手な鉄砲も数撃てば当たるというのだけは経験から信じることができる。




bugennsha3.jpg

正面が医院の玄関口。

玄関に向かって右手が調剤室。

左手が恐らく診察室。

医院の入り口は土間のままだ。




bugennsha4.jpg


僕は洋風な医院も好きなんだけど、瀬戸内の廃医院みたいに外観が純和風の医院というのも大好きだ。

アンジェリーナ・ジョリーも好きだけど松たか子も好きというのと似ている(似てないか)。



bugennsha5.jpg


調剤室に入る。

残されたアイテムは僅かだ。それだけに慎重に見ていく。



bugennsha6.jpg

薬品棚には少しだけ医療器具や薬品が残されていた。



bugennsha7.jpg

これはなんだ。「支那事変」の下に薄く「蒋介石」と書かれている。

「昭和拾六年二月」「處方録(処方録)」という文字も見える。

この書物の意味はよく判らない。

ここの先生はひょっとして軍医だったのだろうか。



bugennsha8.jpg

残されたアイテムを見ていると昭和40年代くらいには空家になっていたのではないかと感じた。



bugennsha9.jpg

本棚の資料を見ると、「肉眼的解剖学」「産科学」「簡明小児科学」「衛生学講義」など様々。

解剖学には「肉眼的解剖学」と「顕微鏡的解剖学」とあるそうな。




bugennsha10.jpg

薬品棚の引き出しの中には手術道具のようなものもあった。

しかしある程度この医院を見て感じたのは、おそらく規模の小さい簡易的な医院だったのではということ。




bugennsha11.jpg

建物面積に対して医院が占める部分がかなり小さい。

ここが診察室らしき部屋なのだけどめっちゃ狭いんよ。




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それでも残された医療品や光量を増やすために広く造られたガラス窓などから、ここが診察室で間違いないようだ。


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医院の入り口からの土間はそのまま囲炉裏のきってある居間へと続く。

かなり広い居間でここで家族がご飯を食べたりしていたのだろう。




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囲炉裏にはまだ五徳が残っているようだ。

囲炉裏のある家って僕は憧れるけど現在の気密性の高い住宅には向かないだとか。

一酸化炭素中毒になるらしい。




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居間の奥にある小部屋には荒らされた跡があった。

しかしとても立派なお屋敷でいかにも「分限者」を思わせる。



bugennsha16.jpg

おおっ!これは階段箪笥じゃないか。

骨董を趣味に持つ好事家たちが一棹欲しがるのがこの階段箪笥。

しかし値段が高くて福山の骨董屋で右上がりの階段箪笥が25万円もした。

ちなみに欧米の人たちにも人気の箪笥なのだとか。

こういう箪笥が置いてあるのもやはり分限者宅ならではだろう。


bugennsha17.jpg

丈夫で収納に優れた階段箪笥を上がると2階は納戸のようなスペースになっていた。

散らばっている書類には医学書も含まれていた。




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1階に戻り奥に進むと渡り廊下があり、その先には小さめの建物が見える。

やはりこのお屋敷は一味違う。



bugennsha19.jpg

贅を尽くした造りとはこのことだろう。

空家となって何十年も経った現在でもその趣が失われていない。

因みに右手に写っているのは蔵で生活用品などがあったと思う。

実は別の場所にもう一つ蔵があって、それは農業用の蔵だった。



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お風呂はもちろん五右衛門風呂。

あの渡り廊下は小さめの部屋、いわゆる「離れ座敷」とお風呂に通ずる廊下だったみたいだ。




bugennsha22.jpg

おっと、離れ座敷には何故か院長先生の椅子があるやんけ。

いつ頃医院を始められてそしていつ頃閉じられたのか。

しかし降りやまない雨が僕を億劫にさせ、結局ご近所に聞き込むことはなかった。




bugennsha23.jpg

渡り廊下を戻り、ふと左手を見ると魚の型をした石が水の無い池の中で佇んでいた。

先生のご趣味で購入されたものだろうか、とてもユニークだ。

渡り廊下の中央まで来たところで先生の気分になって手を後ろに組み、池の魚くんを眺めてみた。


いつまでもここで分限者の気分に浸っていたかったがそろそろ次の物件に行く時間でっせ。

ここは廃医院としてのみならず、廃屋敷としても素敵な物件だった。

昔の御屋敷は現代の核家族には持て余すし維持費がかかりすぎることから放置されることが多い。

なのでこのような廃屋敷は色んな地域にまだ残っている。






bugennsah21.jpg




楽しみなこってすなぁ。







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05 14 ,2014 Edit


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