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02

廃れゆく部屋

皆さん、廃でお会いしましょう


In 02 2018

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対の棲家







以前からずっと気になっていた廃屋があった。


それは山の中腹にあり、航空画像でかなりズームアップしても屋根が薄っすらと見えるだけ。

このチラリズムにやられた。

藪漕ぎ必至なので草が雪の重みで落ち着く二月まで待った。



山の麓に到着し車を停めてエンジンを切ろうとしたその時に、

ラジオのパーソナリティーが「三連休の最終日、皆さんはどこへお出掛けされますか?」と訊いてきた。



僕は 「廃墟です」 と答えてリュックを背負い山道へと向かった。





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藪漕ぎ、泣きそうになるくらいしんどかった。いや少し泣いたね。


この二軒の建物、恐らくは昭和40年代に建てられたものだと思う。

薄暗いこの場所にぽつねんと佇む姿は、さながら細民窟の如し(とっても失礼)

真ん中のアプローチの左右、昔は畑だったと思われる。







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向かって右手の家の主人は犬を飼っていたようだ。

それともこれは獣用の罠か。

朽ちすぎてようわからん。






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まずは右手の家から近づく。

この家の主人はお酒が大好きだったようだ。

日本酒好きだったのか、ビール瓶よりも一升瓶が多い。






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この物件、玄関は閉まっていたが窓の引き戸が全開になっていた。

むかし誰かが訪問したのかもしれない。

覗くとすべての床が腐って落ち、布団やこたつが散らかっている。







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しかし布団やこたつ、衣紋掛けなどがある一方で細かい残留物は皆無。





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キッチンにはタワシひとつ無く、スネークが使った後の段ボールだけが残されていた(わからなくてもいいです)。





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ベッドの代わりにマットが敷いてあるが朽ちてグズグズになっている。

この建物はもともと普通の民家として建てられたのか、それとも例えば当時近くで山の法面工事などがあって

その飯場として建てられたのか。

もし前者だとしたら、とても不便な立地に建てられていて何故ここに住もうと思ったのかがわかんない。

1965年以前の航空画像を見るとここに建物は無いので先祖代々住んでいた、というわけでもないようだ。







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もう一つの建物はこの建物と玄関が向かい合い、まるで対(つい)になるように建てられている。

もしも民家ならきっと親族だったのだろうけど確証はない。






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こっちの建物には玄関に番地を記したプレートも貼られている。

しかし、このプレートの住所はグーグルマップで検索しても見当違いの場所を指す。

表札の名前は加工で消しているが、もともと読めないほど薄くなっていた。





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こちらも玄関は固く閉ざされているものの、台所の勝手口は開放されていた。

ここから見て分かるように残留物が先ほどの建物とは対照的に多い。







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台所の奥には2畳ほどの空間があり、脱衣所兼通路のようだ。

掛け時計はゼンマイ式の古いものだ。

合板の接着剤が腐食して剥離が起き、板材が暴れまくっている。







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その奥の右手に洗面所、突き当りを左に行くと便所。

足場が悪くて便所まで行けんかったんよ、こらえてつかーさい。

とても小さな建物なのに機能はすべて揃っている。





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やっとのことで居間に辿り着いたが、なぜか雪が積もっている。






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・・・・・・・・・と、いうことだ。

柱が朽ち、梁が腐り屋根の重さに耐えられなくなったようだ。






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日めくりカレンダーは1998年1月6日のままだ。

20年か、もっと経っていると思った。

残留物を一つ一つ見ていて分かったことがあった。

それはこの建物に住んでいたのは男性のお年寄りで一人暮らしだったということだ。

そして高齢だったためか、身体が幾分不自由なようで写真を撮っていないが介護用トイレもあった。





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勝手な想像に過ぎないけど、20年前のこの居間で住居人は最期を迎えたのかもしれない。

この家は「終の棲家」として建てられたのだろうか。

そういえば、向かいの家に住んでいた方もなんとなしに高齢の男性のような印象を受けた。







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いつの日か自分も人の行くべき道を行って、この世とさよならをしないといけないのだけど。



その場所を選べるとすれば、自分はどこにするだろうか。


そんなことを考えながらシャッターを押し続けた(暗いね)。






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きっと自分がいま生きているからこそ、そんなことを気にするのだろう。




自分がいま生きているならば、そんなこと気にしなくても良いか。






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外に出た。

詳しい事が判らずじまいだけど、なんだかとても充実していた。





山水を蓄えた井戸がありけり。


この記事を書いていて、今は亡き中国痴呆建設局さんの広島 ~陽のあたらない所~を思い出し改めて読んでいた。


やっぱ面白いわ。


彼のブログを読んでいると、

いつか年取って死ぬ場所よりも廃墟の場所の方がよほど気になる自分に気付いた(*´▽`*)





次の連休はどこへお出掛けしましょうか。






    廃墟です。





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02 21 ,2018 Edit


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