FC2ブログ
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
04

廃れゆく部屋

皆さん、廃でお会いしましょう


In 04 2020

Category: 廃れゆく施設   Tags: ---

大蛇旅館



先日運転中に蛇が道をゆっくり横切っているのを見た。

虫嫌い、蛇嫌いな僕は今シーズンの探索もそろそろ終わりにしようと思っていた。

今回訪問した物件は今から5年前にグーグルマップの航空画像で見つけたものだが、

気になりつつも放置していた。



onsen1.jpg



すぐ近くを小川が流れ民家も疎らなこの場所に何故か旅館がある。

ご近所の方に伺うと風光明媚とか観光地などとは無縁の地域だが、ただ良質な温泉が出たという事で

湯治のために県外からも人が宿泊に来ていたそうな。

その方はもう一つ面白いことを話してくれた。

それは大昔、この地域が「オロチ」と呼ばれていた頃に天災が続いたことがあった。

「オロチというのは大蛇の意味だから縁起が悪い」ということで改名され現在の地名になったとのこと。

タイトルに使わせてもらいます。


onsen2.jpg



ほんでもって軽やかに凸。

廊下はミシミシと音を立てていて薄氷を踏むような気持ちで進む。




onsen3.jpg



売店か、もしくはその倉庫だろうか。

分かり辛いかも知れないけど壁にはSLの写真が。

これ結構昔の家や施設には飾ってあったんだよね、懐かしい。



onsen4.jpg


そしてこういう「民芸人形」が売られていて、ふるい集落の廃屋で飾ってあるのを見かけたりする。

若い頃はまったく興味がなかったのだけど、歳をとったからかこういう素朴な人形に惹かれたりする。

かわいいなぁ・・・僕がじいちゃんになったらこういうの絶対買う人になると思う。



onsen5.jpg


左手の壁内収納には食器が奇麗に並んでいる。

地元の人の話では戦後に建てられた後、一度建て替えと増築を行ったらしい。

もう30年以上空き家のままだそうだ。



onsen6.jpg


そのまま進むと左手には厨房が。

この建物は閉業したそのままの状態で、ほとんど荒らされていない。

ここは本当に静かな場所でそういう輩は来ないのだろう。


onsen7.jpg


厨房の反対側には受付カウンターが。

ここが本来の入り口で建て増しされた部分だ。

外観を見ると窓枠がアルミと木製のとで分かれているので建て増し部分がすぐ判る。





注意※この下の画像は猫のミイラが出てきますので不快な方は飛ばしてください。








onsen33.jpg







すみません。でもあんまりにも綺麗に残っていたので感動してしまって(一応白黒にしています)。

この子の顔を見るとなんだか断末魔の悲鳴が聞こえてくるようだけど、死に場所にここを選んだんだね。



onsen8.jpg



ずっと進んでいくと脱衣所があった。

ここは確か女性用だったと思う。



onsen9.jpg


温泉を唯一の売りにしている割に小さめの浴槽。

しかしそれは巨大なスーパー銭湯の浴槽に慣れてしまったからそう思うのかも知れない。

色んな廃旅館に行ったけどどれも昔の浴槽は大きくなかった。




onsen10.jpg


さて、宿泊用の個室はどれも同じようなもので6畳一間。

ぶっちゃけ川の流れや園庭を眺めながらという風情は無く、ただ昔の工事現場の飯場のような殺風景な部屋だった。


onsen11.jpg


しかし、この古い鏡台がかろうじて旅館の一室であることを主張して更には

鏡の中からお化けがでるというイベントが深夜発生するということだ(嘘です)。




onsen12.jpg



それでは風呂に入って飯を食ったらあとは寝るだけなのか。


そがんこたーない。ちゃんと大人の社交場があるけぇ心配しんさんな。


この丸鋲で装飾されたイカしたドアを開けると。





onsen13.jpg


なんと「バー」があるんよ。「パブ」?どっち?知らん。


金馬師匠が 「居酒屋も 一刷毛塗れば バーと成り」 なんて言ってたけど

本当に無理矢理バーにした感じが逆に良い。

でもミラーボールもあるしダンスが出来そうな市松紋様のフローリングがオシャレ。



onsen14.jpg


この廃墟に来た人なら絶対に判るけど、近くになんにもないので施設内にこうした酒場を置く事は必須だったと思う。

なのでオーナーも頑張ってカラオケとか置いたみたい。




onsen15.jpg


一度ミイラになった猫しゃんの場所に戻りカウンター横から階段で二階へ。

本当はまだほかにも部屋があったけど、キリがないので全部は見なかった。



onsen16.jpg


二階へ上る途中に男子風呂への入り口発見。

なんとなく女性用の脱衣所より狭そう。





onsen17.jpg



どこからともなく落ち葉が入り込んできている。


僕は温泉が大好きで、探索後に地元の方々から泉質が大変良かった話を聞いて

なんとかもう一度入れないものかと考えてしまった。





onsen18.jpg


全然関係ないけど岡山の温泉でお勧めは吉備中央町の「小森温泉」だ。

別にまわし者じゃないけど、昭和のまま時間が止まっている激渋温泉で僕は何度も足を運んでいる。

廃墟マニアに褒められる現役温泉施設というのもあまり宣伝効果としてプラスになっていないかも知れんけど( ;∀;)



onsen21.jpg


二階の廊下へ出る。

このチューリップみたいなガラスシェードが懐かしい。


古いもの好きな僕は幕末から昭和初期の器や家具、雑貨などをよく購入するのだけど自分の年代的には

こういう70~80年代のアイテムのほうが懐かしさは感じるんよね。



onsen23.jpg


10畳以上ある大広間。

床の間には宝船が置いてある。





onsen24.jpg


地袋には麻雀牌が。

この牌は「竹牌」といって背が竹で出来ていて昭和の後期までよく造られていた。

僕の祖父の遺品の中にも確か竹牌があったなぁ。




onsen25.jpg


二階の廊下の突き当りには宿泊用の部屋が並んでいる。


クモの巣、蝙蝠やネズミの糞など不衛生極まりないこの部屋に何故いるのか自分でもようわからん。



onsen26.jpg


昭和の経済成長期に数多く建てられた温泉施設は娯楽の多様化や宿泊施設に対するニーズの変化で

夜露が朝日に消えるが如く無くなっていった。



onsen27.jpg


この物件は土地の利用計画がなかったので解体更地は免れたが、

いずれはすでに倒壊した「旅館 と〇屋」と同じ運命を辿るだろう。



onsen28.jpg


それならまだ建っている間に記録しておかんといけん様な気がして、下手くそな写真じゃけど撮ってるんよ。

だからなのか、他の人が写真撮った場所はもう自分は行かなくても構わないという気持ちが湧いてくる。

これはまぁ、二番煎じは好まないという意地っ張りなのもあるかもしれん。




onsen29.jpg



僕も2月でまたひとつ歳をとり、いつまで探索ができるのか判らなくなってきた。

本当は40歳になったらやめようと思っていたこともあったが、そんなにガツガツ行かなくなったこともあり

無理をせずマイペースでやっていると「飽きがくる」という壁を越えてしまった。



onsen30.jpg




廃墟に来るたび飛び込んでくる息をのむような景色、思わず唸るような過去、その地域で出会う人達のおかげで

僕は自然にまた次の廃墟を探している。

子どもころの景色、さらには生まれる前の景色を探している。




onsen31.jpg






この廃墟でもそんな景色に沢山出会えた。






ありがとう大蛇旅館。




onsen32.jpg



秋までお休みします。

皆さんまた廃でお会いしましょう。





にほんブログ村 写真ブログ 廃墟・廃屋写真へ
↑クリックしてくれたら嬉しいですヽ(・∀・)ノワチョーイ♪

廃墟の場所、名称に関するいかなるお問い合わせも受け付けておりません。


コメント下さる方は↓にある「本文」という小さな文字をクリック!!

スポンサーサイト



本文: 0   Trackback: 0

04 12 ,2020 Edit


Back to top