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07

廃れゆく部屋

皆さん、廃でお会いしましょう


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Category: 廃れゆく施設   Tags: ---

寂れた商店街に残る古い廃旅館

今年の一月だったと思うが、広島県の小さな商店街の片隅に古い古い廃旅館があるということでタケピン師匠に案内していただいた。

クーラーのきいた部屋でひたすらピコピコとゲームしている僕と違い、真夏でも廃墟まっしぐらの師匠には本当に頭が下がる。




ryokan1.jpg

この旅館がいつ頃建てられ、そしていつ頃廃業されたのか判らないが僕が見た感じでは大正期に建てられ昭和30年~40年頃に廃業したのではないかと思う。

しかしこの「僕が見た感じ」というのは結構ハズレるので参考にはしないほうがいい。

裏口の向かって左手にはお風呂があるので入ってみる。



ryokan2.jpg

五右衛門風呂が二つ並んでいる。

実は僕がこの旅館の建築を大正期ではないかと予想したのはお風呂の手前に張られたエンボスタイルを見つけたからだ。

このエンボスタイルは大正期に多く作られ、並べて貼ると幾何学文様になるのが面白い。

以前にNHKの「美の壺」という番組でこのタイルが取り上げられていた時観ていて憶えていた。

少しググるとベトナムのヒンドゥー教の寺院「スリ・タンディ・ユッタ・パニ」で全く同じタイルが使われていた。

このサイトのタイルは日本で造られ外国に輸出されたようだ。

現在は骨董的な価値も上がってきて貴重なものになっている。



ryokan3.jpg

天井の照明は後に替えられたみたい。



ryokan4.jpg

お風呂の向かいには二階建ての離れがある。

この離れの一階は旅館オーナー、若しくは住み込みで働く人の生活スペースだったのかも。



ryokan5.jpg

昭和天皇が崩御された時、僕は確か中学生だった。

子供ながら、繰り返される皇居前のニュース映像から時代の移り変わりを感じたことを覚えている。

話が少しそれてしまった。



ryokan6.jpg

趣のある木造建築だ。

写真で見えている座敷の部屋はホテルで言うこところの「ロビー」にあたると思う。

部屋の奥に見えている階段を上るとそれぞれの客室に行ける。



ryokan7.jpg

炊事場には沢山の什器類が棚に収められている。

この棚の硝子もかなり昔のいわゆる「ゆらゆら硝子」でレトロな感じだ。

置いてあるものすべてが古く、廃墟になった時のままだった。




ryokan8.jpg


可愛らしい人形が微笑んでいる。

たまにゃあ訪問者がおらんと寂しかろうて。




ryokan9.jpg

便所のちかくには手水鉢が置いてあった。

ひょっとしたら下部には水琴窟が備えてあったのかもしれない。




ryokan10.jpg

さて先ほどの座敷奥にあった階段を上り客室を目指す。



ryokan11.jpg

長い廊下の外には商店街の通りが見える。

この廊下の手すりというか欄干を見ていると、もともと遊郭跡なんじゃないかと思わせるものがある。

しかし古い旅館の二階には必ずと言っていいほど欄干が備えてあるので判断材料にはならない。



ryuokan12.jpg

客室はどれも似たような部屋で床の間があり広さは6畳ほど。

このシンプルさが良い。

旅館ってのは風呂に入って飯食ったら寝るのだ。



ryokan13.jpg


少年マガジンを読んでから寝るのだ。


僕は撮り忘れてしまったのだけど、師匠のHPには宿泊料金表がアップされている。

そこには一泊二食付きで4円とある。

すなわち室料が2円40銭、夕食1円20銭、朝食40銭とのこと。

おそらく朝食はご飯とみそ汁だ(知らんけど)。



ryokan14.jpg

リネン室だ。

飴色したアンティークな布団箪笥が二棹並んでいてその上には昔の「やぐら炬燵」がある。

この旅館には暖房器具といえば火鉢ややぐら炬燵くらいだったようで石油ストーブは見当たらなかった。




ryokan15.jpg

ニ階を奥に進むと先ほどの皇族の写真があった部屋のニ階へ向かう廊下があった。

こういう廊下に立っていると自分が木造建築好きなのが判る。

寿命や耐久性で言えばRC建築だろうと思うけど「木」独特のぬくもりや古びた感じは別格だ。

木の種類にもよるけど人工の建材にはない神秘的な部分がある。

例えば降幡広信氏の著書「古民家再生ものがたり」によると「桧(ひのき)」は伐採されてから200年経つまでどんどん強度が増すらしい。
それからすこしずつ強度は落ちていくのだけど建築資材として必要な強度は1000年も続くという。
それなので法隆寺などで採用されているのだとか。

スゲェーな、ひのき。

ひのき、ボンバイエ。




ryokan16.jpg


廊下には入り込んできた植物が良い色に枯れちゃって、この旅館の廃れ具合を際立たせている。






ryokan17.jpg


いつまでこの旅館が放置されたままでいられるのか判らないけど、どっちにしろそんなに余命は長くないようだ。

雨漏りが始まった建物に倒壊は速やかに訪れる。




ryokan18.jpg


時間切れだ。

大正ロマンあふれるこの旅館、本当に素晴らしかった。

廃墟としては勿論のことだけど、和の近代建築としても最高の物件だった。

こういうのを見てしまうと80年代のモルタル旅館はもう見れなくなりそう。

久々に「本物の旅館」を見た感じがした。



ryokan19.jpg


鬱蒼とした中庭から旅館を見上げ、改めて日本建築の良さを再確認することができた。

現在、宴会ブームの衰退や宿泊施設そのものの多様化により観光旅館も温泉旅館も共にその数は減っていく一方らしい。

廃墟マニアがこんなことを言うのも変だけど、全国にまだ残る数少ない和式旅館がこの廃旅館と同じ道を辿らぬことを祈るばかりだ。




是非師匠のHPもご覧ください!↓

PARADISEを探して    寂れた商店街に残る古い廃旅館





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09 03 ,2014 Edit


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Comments

Re: イイですね~
都さん>ある本によると、古い建物を古材を活かしながらリフォームすると建坪単価90万~100万くらいになるそうです。
この旅館が再生可能物件で建坪150坪だとすると1億5000万円くらいかかるという計算に(´・ω・)
今まで「もし僕が億万長者なら・・」と、この趣味を始めて何度も思いました。
とても残念ですが更地になる前に出会えたこといつも感謝しています。
イイですね~
朽ちていく過程もステキですが
この趣を残してほしいなぁ・・とも思います。

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