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廃れゆく部屋

皆さん、廃でお会いしましょう


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Category: 廃れゆく校舎   Tags: ---

タイムマシーン廃校




4月のはじめだったと思う。

廃墟仲間のとし坊さんから「タイムマシーン廃校が終焉を迎えた」との連絡を受けた。


僕は机の引き出しに仕舞っていたUSBメモリを取り出してPCに繋ぎ、その廃校の画像を探した。




time1.jpg



2014年の10月、いまから3年半年前に僕はとし坊さん夫妻と一緒に広島県北部の探索をしたのだけど、

この廃校こそが最後の目的地だった。






time2.jpg


お昼をもうだいぶ過ぎていたので陽が傾きかけていた。

10月とはいえ、まだ鬱蒼と茂る草のなかを校舎目指して進んでいく。

この物件はまるで川の中州の様な場所に建てられている。




time3.jpg


とても小学校へのアプローチとは思えないほど荒れた道。

小さなコンクリートの橋の向こう側へ渡る。




time4.jpg


すると草木の陰からひょっこりと校門が見えた。

白大理石らしき表札に掘られた文字は「作木第三小学校」とある。





time5.jpg


さらに進むと「廃墟として完璧」と言える外観を持った木造校舎が姿を見せた。

本当に完璧。

ただ僕の写真の腕が残念過ぎる。





time6.jpg


学校の玄関近くには井戸のポンプが錆びて良い色合いに。

下水はもちろん、上水道すらひかれていなかったのかもしれない。




time7.jpg


ここが玄関なのかどうかイマイチ分からないのだけど、たぶんそう。

昭和5年に建てられたこの校舎、土壁や漆喰などは当然ボロボロになっている。



time8.jpg


運動会の玉入れが描かれている。

卒業制作にしては人物の描き方が拙い気がする。もっと低学年の子が描いたような・・・。

この画を見ると2つの籠の下に20人以上の生徒が見える。

少なくともチーム分けが出来るくらいの生徒はいたんだ。




time9.jpg


床は抜け、ガラスは割れ、完全に荒れ廃れている。

川が近くにあり、木々に囲まれている。

本当に何度も言うけど完璧だ。




time10.jpg


床がまるで「エキサイトバイク」のコースみたいになっている。

関係ないけどあれは今でも名作だと思う。



time11.jpg


ここまで荒れ廃れた床は初めて見た。

移転のため閉校したのは昭和45年。

今からもう半世紀くらい前の話だ。



time12.jpg


黒板に「四年のきまり」とあるので4年生の教室だったみたい。

何故か黒板に「DNA分子のツイスト」が描かれているような・・。


この作木という地域には当時沢山の小学校があったようだ。




time13.jpg


急激な少子化と過疎化のため、または複数の町の合併のため作木地域からは

分校を含む7つの小学校が廃校となった。



time14.jpg


昭和20年代に総人口の33%を超えた子供数の割合は昭和40年代の第二次ベビーブームでもちかえすも、

5年前の資料では12%台にまで落ち込んでいる。




time15.jpg


実は日本国内の総人口に対する子供の割合は、数年前まで一人っ子政策をしていた中国よりも低い。

それには少し驚いた。

大丈夫なのか、日本。



time16.jpg


作木は檜(ひのき)が有名であったらしく、村の木となっている。

もしかしたら地名の由来はそこからきているのかも知れない。

しかしこの作木村自体が2004年の対等合併により消滅している。

もう作木村という地名は存在しなくなった。




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作木はその位置的な事情から合併するまでの115年間、なんと単独行政をしていたらしい。

それくらい作木村は奥まった場所にある。

実際に行ってみたから分かるけど、民家などは本当に少なかった。




time19.jpg



黒板が無くなって補強板だけが残っている。

壁も屋根も限界にきていた。

発見されてから倒壊するまでのたった3年と6ヵ月という期間に訪問できたことは奇跡だと思う。




time22.jpg


だってこんな状態だったんですよ。


ちなみに左に写っているのがとし坊さん。


少し前に連絡したら探索のためすごい遠い場所に行っていた。



time23.jpg


「明日は貯金日」とある。

これには少し興味がわいて調べてみた。

「こども郵便局」というのをご存知だろうか。

1948年から学校によっては2007年まで存在してたもので、郵便局員が学校に出向いて窓口を開いていたわけではなく

子ども達が主体となって最寄りの郵便局と協力を受けながら運営していたらしい。

僕はこの存在を全く知らなかった。

入学した時に「こども郵便貯金通帳(一般の郵便局では使えない)」を貰い、毎月少しずつ貯金していく。

それらは普通、修学旅行費や進学のための積み立てに使われたらしい。

しかし少子化や保護者の抵抗感から時代と合わなくなり廃止された。

この看板が残っていたということはおそらく廃校になるまでこども郵便貯金を続けていたのだと思う。





time24.jpg


外に出た。

とし坊さんのありし日の幻影 タイムマシーン廃校でも書かれているが、当時この2階建ての校舎のしも手に平屋の校舎が存在してた。

ただし、すでに何年も前に瓦礫と化していた。




time25.jpg


二宮尊徳さんの下半身だけが残っている。

倒木にやられたのかな。

そういえば上半身はどこへ行ったのだろうか。




time26.jpg


尊徳さんの近くに奉安殿の基礎というか台座が残っている。

奉安殿は天皇と皇后の写真、そして教育勅語などが納められていた建物。

子ども達は登下校時に奉安殿に向かって礼をしていたんだと。



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とし坊さんから当時の写真をお借りした。

上物がないこともそうだけど、草木が整えらえていることも大きな違いだ。

奉安殿の周りは特にきれいにされていたのだと思う。




time28.jpg


戦後の写真に前述した平屋の校舎が写っている。

かなり大きめの校舎だと思う。奥に今回の廃校の屋根が少しだけ見える。

グランドには渋い旧車がある。スズキのスズライトFE型1968年式じゃないかと思うのだけど、どうだろう。

手作り感満載の木製ブランコと手作り感満載の木製ぶら下がりシーソーも見える。




time29.jpg


校舎に近づくときに通ったあのジャングルが、当時こんなに奇麗なグランドだったなんて。

運動会だと思うけど何故か女の子がスカートを穿いている。

少し身体が大きくて、もしかして中学生なのかもと思った。

昔は平屋を小学生が、2階建ての校舎を中学生が使ってたりして・・。

校舎の壁側には日傘を差して見ている保護者たちがいる。






time30.jpg


これはもっと古い戦時中の写真の様だ。

男子は全員「国民服」を着て、女子は着物に「もんぺ」を穿いているようだ。

彼らもやはり小学生には見えない。



time31.jpg


何かの祭りの行事だったのか、左に烏帽子をかぶった神主さんのような人が見える。

戦時中の食糧難から校庭や空き地を田畑にすることは有名な話だけど、これもその一環だったのだろうか。



今までいくつかの廃校を見てきたけど、後に工場になったものやところどころリフォームされたものが多かった。

そしてその多くが所有者や自治体によって解体更地にされてきた。

でもこのタイムマシーン廃校は違った。

長い年月をかけ自然の中で熟成し、ある日突然その完璧な肢体を我々に現したかと思えば、

やはりある日突然その自然の営みに任せて倒壊し姿を消した。

始まりから終わり方まで、まさに完璧な廃墟だったと言える。



この物件の近くには小川が流れている。

方丈記「ゆく河の流れは絶えずして しかももとの水にあらず」。

川の流れは変わらないけど

もうここから校舎が見えないのだと思うと、

もうあの時の川の水ではないのだなと少し切なくなった。

ありがとう、タイムマシーン廃校。





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05 01 ,2018 Edit


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Comments

Re: タイトルなし
>とし坊さん
その節は大変お世話になりました。
私も平屋の校舎は見てみたかった。
なぜ中学生くらいの生徒が写っていたのかまだ謎は残りますが、いつか詳しい人に話を聞いてみたいです。

車両、確かに三菱360のようにも見えますね~。
あんな小さく写っていても大体特定できるものですね。
さすが!
素晴らしい記事で楽しく読ませてもらいました。

本当に人的破壊がなく自然に朽ちていく校舎が見れたことは良かったです。
叶うならば平屋建て校舎も見てみたかった。

グラウンドの車両は三菱360のように見えますがどうでしょう?

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