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廃れゆく部屋

皆さん、廃でお会いしましょう


"アンティーク" posts

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ガラスの色々

DSC01687.jpg


アンティーク好きな人がこぞって集めるガラスはふつうコンポートやウランガラスの蓋つきなどオークションでも数万する大変高価なものだ。

しかも氷コップなどは近年、素人には見分けがつかないほど本物そっくりに造られた偽物も沢山出回っている。

そしてその偽物が3~6万円で落札されていて怖い世界だなと改めて思った。

その点、僕は安心だ。

そんなお金をそもそも持っていないので買うのはもっぱら数百円の薬瓶などがほとんどだ。

福山市の護国神社で第3土、日曜日に開かれている骨董市にはガラス物をよくみかける。

そこにはブリキの缶に小さなガラス瓶たちがガラガラと転がっていて、形や色もさまざまだ。



DSC01692.jpg


写真の一番大きな瓶はもともと薬が入れられたものらしく気泡が美しい。


陽刻の枠の中には英語で「KONISHI&CO APOTHECARY DOSHUMACHI OJ 」とあり最下部には「小西久製」とある。

APOTHECARYとは「薬剤師」という意味の古い英語だそうだ。

DOSHUMACHI は道修町らしい。

それで「小西 薬 道修町」でネット検索すると面白い事実が判った。

大阪の道修町は江戸時代から薬の流通で栄えた町で、特に小西儀助商店は洋酒や化学薬品で繁栄した。

この小西儀助商店は現在、あの黄色いボトルと赤いキャップの木工用ボンドを造っているコニシ株式会社になっている。

220px-Konishi_bond_50g.jpg


ちなみにサントリー創始者の鳥居さんは若いころこの小西儀助商店で奉公したときに洋酒作りを学び独立したそうだ。


おそらくこの瓶を売ってくれた店主はそのことを知らなかったと思われる。

たしか800円だったと思うが嬉しい買い物だった。

DSC01716.jpg



ロート目薬の瓶は同じ骨董市でみつけたもので500円だった。

色んな小瓶が入った箱をごそごそしているとロートという文字が見えた。

時計の分野で僕が大変勉強させてもらっているTIME KEEPERというサイトで同じものが出ていた。

ただしこの方は800円で購入されている(大差ないか)

ロート製薬が目薬の販売を始めたのはなんと明治42年のことだ。

この瓶の裏にはロート製薬の前身となった信天堂山田安民薬房の創始者山田安民氏の名前が陽刻されている。

しかしどうやってこの瓶の薬液を目に注いだのかは謎だ。

歴史の話ばかりになったが純粋にこういう瓶を見ていると愛らしくてついつい買ってしまう。

値段が安いのも僕の所有欲を膨らませているようだ。


DSC01729.jpg


僕の同世代でもこれを使ったことがある人はいないだろう。

これが何かすぐ判った人はかなりの古いもの好きか、年配の方だと思う。

遊び方はこちらに。

土地によって様々な遊び方があるようだ。


福山市内にある骨董店に立ち寄った時のこと。

いつ行ってもグチャグチャで何がどこにあるのか店主ですら把握していないようで、探す方は上に乗せてあるものを壊さないように下ろし、物色し、そして元に戻す。

そうして汗をかきながら良いものはないかと探すのだが、気に入ったものは何もなかった。

しかし棚の奥で光ったものがこの石けりで使うガラス玩具だ。

店主に訊くと「それならタダであげる」と屈託のない笑顔で言ってくれた。

申し訳なく思い、何か買って帰ろうと思うのだが本当に買いたいものが無くさらに申し訳なかった。

だけど結局なにも買わなかった。

自分の好みに忠実でない買い物は誰も得をしないとおもうからだ。

その代わり近くを通るたびに顔を見せる様にしている。


この桜の型をプレスされたガラスの玩具は戦中のものと思われる。

無数の細かい傷が子供たちによって楽しく使われたことを表している。

キラキラしていて形も色も用途もバリエーションに富むガラスは大人になった今でも遊び心を刺激してくれる。


海岸に行くと波で丸くなったガラスを喜んで拾う息子たちを見ると、今だにガラスを集めてる僕はその時のままなんだなと苦笑せずにはいられない。





注:ビー玉は大きさを対比させるためのもので古いものではありません。






本文: 8   Trackback: 0

10 10 ,2011 Edit


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